はじめに
「宇宙人と道で会ったらなんて挨拶すればいいのだろう?」、「ウイッキーさんに英語で話しかけられたらどうしよう?」と悩んでいる場合、「その問いは、解く価値があるのか?」という言葉が適しているでしょう。
良い問いと悪い問い。その境界線はどこにあるのか。 今回は、著者が提示する「良いイシューの3条件」を頼りに、自分の過去の失敗を点検してみたいと思います。
著書の要点を噛み砕く
マインドマップに整理した通り、良いイシューには満たすべき3つの明確な条件があります。
本質的な選択肢であること
そこには右か左かという選択肢が存在し、どちらを選ぶかによって、その後の研究やプロジェクトの方向性に決定的な影響を与えるものである必要があります。結論が出ても何も変わらない問いは、イシューではありません。
深い仮説があること
単なる思いつきではなく、そこには検証すべき仮説が必要です。特に著者が強調するのは、常識を否定することの重要性です。「一般的にはAだと思われているが、実はBではないか?」という意外性が知的生産の価値を生みます。
また、新しい構造で説明することも深さの一つです。バラバラに見えていた事象に共通性や関係性、グルーピング、ルールを発見し、新たな説明モデルを提示できるかどうかが問われます。
答えを出せること
これが意外と盲点になります。重要であっても、現在の自分の手法やリソースで答えを出せる見込みがほとんどない問題には関わらないほうが良いと著者は説きます。答えを出せない問いに挑むのは、勇気ではなく無謀だということです。

その主張をどう受け取ったか?
仕事をしていると、つい「誰もが納得する無難な仮説」を立てて安心したくなります。「売上が落ちているのは、景気が悪いからではないか?」といった仮説です。
もしくは、原材料の供給が間に合わなくて製品が出荷できていないという、自分ではコントロールできないものに対して、自分で解決のための答えを出そうとしても、あまり価値はないでしょう。むしろ、出荷が遅れるという前提で、影響を最小限に抑えるアクションを考えるべきです。
また、「答えを出せる」という条件も、実務者としては身につまされる話です。社内の人間関係や文化といった、数値化も介入も難しい「空気」のような問題を解決しようと躍起になり、結局何も変えられずに疲弊することもあります。
「現在ある手法で答えを出せるのか?」という冷静な問いかけは、情熱だけで突っ走ろうとする間にこそ必要なブレーキなのだと思います。解ける問題の中から、最もインパクトのあるものを選ぶことが、最も効果的なアプローチであると読み解きました。
次回予告
次回は、イシュー特定後の工程である「イシュー分析」のフェーズ、特にストーリーラインの組み立てなどについて考えていきます。
補足
本シリーズは「イシューからはじめよ」を題材に、書籍の内容を要約・引用しつつ、筆者自身の解釈と実務経験を交えて解説するものです。
記事中で言及している内容は、著作権法第32条(引用)に基づき、公正な慣行に合致し、かつ報道・批評・研究の目的の範囲内で行っています。
書籍
※本章はPRを含みます。

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