はじめに
第1章では「何に答えを出すべきか」というイシューの見極めについて考えてきました。しかし、いざ「これがイシューだ!」と特定したとしても、そこからどうやって具体的な解決(アウトプット)に繋げればいいのか、立ち止まってしまうことがあります。
プロジェクトの現場で「解くべき問題はわかった。でも、どこから手をつければいい?」と、膨大なデータを前に途方に暮れた経験がみなさんにもあるともいます。
イシューが見えただけでは、まだバリューのある仕事には届かない。そのギャップを埋めるのが、今回から始まる第2章のテーマ「仮説ドリブン」の入り口、イシュー分析です。
著書の要点を噛み砕く
イシューを見極めた後、次に必要となる「イシュー分析」の全体像について整理します。
イシュー(の見極め)からはじめるだけでは足りない
バリューのある仕事を生み出すためには、イシューを見極めるだけでなく、「解の質」を徹底的に高める必要があります。見極めただけでは、まだスタート地点に立ったに過ぎません。
絵コンテとストーリーラインの役割
分析を具体的に進めるために、まず「イシューの構造」を明らかにします。
- サブイシューを洗い出す: 大きなイシューを、答えが出せるサイズまで分解します。
- 分析のイメージづくり: どのような比較が必要か、どんなグラフになればイシューが証明されるのかという「絵コンテ」を描きます。
イシュー起点でストーリーを組み立てる
分析はバラバラに行うのではなく、一つの「流れ」として組み立てます。
- イシューを分解すること: 漏れなくダブりなく分解し、検討の地図を作ります。
- ストーリーラインの構築: 分解したサブイシューに基づき、最終的な結論に至るまでの論理的なストーリーを組み立てます。

その主張をどう受け取ったか?
「イシューを特定しただけでは、バリューは生まれない」という言葉には、その通りですね。
実際にはその問いを「誰にでも納得できる形」で解明し、伝えるプロセスこそが、仕事の価値を決定づけます。そのために必要なのが、手を動かして計算を始める前に「ストーリー」と「絵コンテ」を作るというプロセスです。
プロマネの仕事で言えば、WBS(作業分解構成図)を作る前に、そのプロジェクトが成功したときにどんな報告書を出すのか、その「紙芝居」を先に作ってしまうような感覚かもしれません。
「分析のイメージ」を先に固めておくことで、無駄な調査や計算を大幅に減らせるはずです。闇雲にデータをこねくり回すのではなく、自分が描いたストーリーを証明するために必要なピースだけを集めにいく。この「仮説を持って動く」姿勢が、分析のスピードと密度を劇的に変えてくれるのではないかと考えています。
もちろん、ストーリー通りにいかないこともあるでしょう。でも、最初からストーリーがなければ「何が違ったのか」すら判断できません。迷いながらでも、まずは自分なりの「筋書き」を描くことから始めてみたいと思います。
ストーリーや絵コンテにすることで、を同僚、上司、顧客に方向性を理解してもらい、サポートを得られることにつながり、結果として良い方向に進むと考えます。
次回予告
次回は、今回触れたプロセスをより具体的に掘り下げる、**「⑦イシューを分解する」**をお届けします。 大きな問いをどうやって「解けるサイズ」に切り分けていくのか、その技術について考えます。
補足:このnoteについて
本シリーズは「イシューからはじめよ」を題材に、書籍の内容を要約・引用しつつ、筆者自身の解釈と実務経験を交えて解説するものです。
記事中で言及している内容は、著作権法第32条(引用)に基づき、公正な慣行に合致し、かつ報道・批評・研究の目的の範囲内で行っています。
書籍
※本章はPRを含みます。

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