「イシューからはじめよ」を読む ⑮軽快に答えを出す

イシューからはじめよ
目次

はじめに

分析作業も終盤に差し掛かると、手元にはたくさんのデータや結果が集まってきます。 しかし、いざそれを形にしようとすると、「もっときれいなグラフにできるのではないか」「別の角度からも検証したほうがいいのではないか」と、手が止まってしまうことはないでしょうか。 今回は、停滞を抜け出し、プロジェクトを前進させるための「軽快さ」について考えてみます。

著書の要点を噛み砕く

分析の最終段階では、いくつもの手法を持つことが重要視されています。 著者はこれを天才の資質と表現し、具体的には以下の特徴を挙げています。

・仲間の圧力に左右されない

・問題の本質が何であるかをいつも見失わず、希望的観測に頼ることが少ない

・物事を表すのに多くのやり方を持ち、うまく行かなければさっさと他の方法に切り替える

また、この段階では回転率とスピードを重視する必要があります。 軽快に答えを出し、決して停滞してはいけません。停滞の大きな原因の一つは、丁寧にやりすぎることです。 求められているのは、完成度よりも回転率であり、エレガンス(優雅さや美しさ)よりもスピードとされています。

その主張をどう受け取ったか?

丁寧にやりすぎるという言葉に、思わずハッとさせられました。 プロジェクト管理の現場でも、進捗報告や課題管理のドキュメント作成において、細部の体裁や網羅性にこだわりすぎてしまうことがあります。しかし、本来の目的は関係者と状況を共有し、次の手を打つことです。

分析においても同じことが言えると考えられます。
ひとつのチャートを仕上げるために時間をかけすぎるよりも、まずは形にして議論を重ねていくほうが、結果的に質の高い答えに早くたどり着けます。 うまく行かなければさっさと他の方法に切り替えるという柔軟性も、この回転率を上げるための重要なスキルです。
一つの手法に固執せず、手段をドライに切り替えていく身軽さこそが、真のプロフェッショナル、あるいは著者の言う天才の条件なのかもしれません。

思い込みやこだわりがあるほど難しいことかもしれませんが、思い入れやこだわりがないと前にすすまないこともあり、バランスが重要と思います。

次回予告

次回からは、いよいよ最終章の第5章に入ります。分析結果を人に伝えるためにまとめる、⑯「本質的」「シンプル」を実現するについて解説します。

前の記事:「イシューからはじめよ」を読む ⑭トラブルをさばく

補足:このnoteについて

本シリーズは「イシューからはじめよ」を題材に、書籍の内容を要約・引用しつつ、筆者自身の解釈と実務経験を交えて解説するものです。 記事中で言及している内容は、著作権法第32条(引用)に基づき、公正な慣行に合致し、かつ報道・批評・研究の目的の範囲内で行っています。

イシューからはじめよ

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