「イシューからはじめよ」を読む⑦イシューを分解する

イシューからはじめよ
目次

はじめに

大きな問題に直面したとき、どこから手をつけていいか分からず、ただ圧倒されてしまうことはありませんか?プロジェクトマネージャーとして複雑な案件を預かるとき、私はいつも「この巨大な塊を、どうすれば『料理できるサイズ』に切り分けられるか」に頭を悩ませます。

単にバラバラにするだけでは、大事なつながりが切れてしまう。かといって塊のままで立ち向かうには、私たちの脳も時間も足りません。今回は、イシューを「意味のある形」に分解し、攻略の糸口を見つける方法について考えてみます。


著書の要点を噛み砕く

見極めたイシューを具体的な分析に落とし込むためには、まず「イシューを分解する」プロセスが不可欠です。

意味のある分解とは

  • 単に細かくするのではなく、本質的に意味のある固まりまで砕くことが重要です。
  • 入口である切り分け方を誤ると、その後の検討が行き止まりになる恐れがあります。
  • 漏れなくダブりない状態である「MECE(Mutually Exclusive & Collectively Exhaustive)」を意識し、考え方の枠組み(フレームワーク)を活用します。

イシューを分解する「型」

分解にはいくつかの代表的な「型」が存在します。

  • ビジネスの型: どこを狙うべきか(WHERE)、どのような勝ちパターンを築くべきか(WHAT)、どう実現していくか(HOW)という3つの視点があります。
  • 事業コンセプトの分解: 「狙うべき市場ニーズ(セグメントや時代の留意点)」と「事業モデル(バリューチェーン上の立ち位置や収益構造)」に分けて考えます。
  • 脳神経科学の型: 機能的な側面(生理学的)、形態的な側面(解剖学的)、しくみの側面(分子細胞生物学的)といった視点からのアプローチも例示されています。

型がないときは「逆算」する

  • 新規性の高い課題など、既存の型が当てはまらない場合は、最後にほしいもの(ゴール)から逆算して考えます。

分解の効用

  • 分解することで課題の全体像が見えやすくなり、取り組む優先順位の高いサブイシューを特定しやすくなります。
  • 分解したそれぞれに対して仮説を立てることで、分析の精度が向上します。

その主張をどう受け取ったか?

おそらく、経験が増えていくと、様々な問題に直面し、「イシュー」を理解・分解するための手法を学んでいくものと思います。自分で考案したものや、先輩から学んだものなど一人ひとりの「スタイル」があるのかなと思います。

その中でも、非常に洗練されて、汎用的な考え方が著書の中には紹介されていると感じました。このように分解して考えていくと、そもそも考えていた「仮説」が正しかったのか、本当は何を目指していたのか?何を目指すべきなのか?という本質的な部分を考え始めるので、より「イシュー」への道筋の解像度があがると思います。

分解の目的は「整理すること」自体ではなく、あくまで「解けるようにすること」。そのために「WHERE・WHAT・HOW」のようなシンプルな型へ立ち戻ることの大切さを再認識しました。

特に、型がないときの「逆算」という考え方は、正解のない新規プロジェクトを扱う際に大きな武器になると感じます。最後にどのような意思決定をしたいのか、そのために必要な証拠(サブイシュー)は何か。そう考えていくと、暗闇の中に少しずつ道筋が見えてくるような感覚があります。

もちろん、最初から完璧に分解するのは至難の業です。まずは粗くてもいいので全体像を描き、違和感があればまた切り直す。そのような試行錯誤を繰り返すことで、イシューの本質に迫っていけるのではないかと考えています。


次回予告

次回は、分解したイシューをどのようにつなぎ合わせるか、「⑧ストーリーラインを組み立てる」についてお届けします。 バラバラになったサブイシューに「命」を吹き込み、人を動かす論理へと昇華させる方法を探ります。

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補足:このnoteについて

本シリーズは「イシューからはじめよ」を題材に、書籍の内容を要約・引用しつつ、筆者自身の解釈と実務経験を交えて解説するものです。

記事中で言及している内容は、著作権法第32条(引用)に基づき、公正な慣行に合致し、かつ報道・批評・研究の目的の範囲内で行っています。

書籍

※本章はPRを含みます。

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